「軟膏つぼ」には「増量タイプ」と「定量タイプ」がある
軟膏を数種類混合したものを渡したり、大きな容器から移し替えて渡す際には「軟膏つぼ」と呼ばれる小さな容器に入れて渡します。
軟膏つぼには、中に入れる軟膏の量に合わせて変えられるように数種類の大きさがあります。
大きさには2つのタイプがあり、「増量タイプ」と呼ばれるものと「定量タイプ」と呼ばれるものがあります。
軟膏はそれぞれの密度によって体積あたりの質量が違います。容器の大きさは「水のg数」で規定されていますが、処方箋では軟膏が質量で処方されるため、ぴったりの大きさの容器に入れても体積が少なかったり、逆に多すぎて余ってしまうことがあります。
「増量タイプ」は保湿剤であるワセリンを基準に作られており、ワセリン相当量5g、10g、20g、30g、50g、100g、水の容量にすると6g、12g、24g、36g、60g、120gの6種類の大きさの容器があります。
それに対して「定量タイプ」は水の容量に合わせており、5g、10、20g、30、50g、100gの6種類があります。
軟膏ヘラを使う
軟膏は、「軟膏板」の上で「軟膏ヘラ」を使って練り、その後、適量を軟膏つぼへ移します。
軟膏の混ぜ方1つで、経験の差が現れるものです。経験が豊かな方は手首のスナップを利用し、リズミカルに、そして均等に混ぜていきます。
また軟膏つぼに入れる際にも、ほとんど空気を入れずに軟膏を入れることができます。
同じカテゴリー内の記事一覧
- 薬局でも「輪ゴム」は大活躍
- 「軟膏絞り器」でニュルっと気持ちよく絞り出す
- 「コーヒーミル」で錠剤を粉砕
- 「篩(ふるい)」で粉剤した錠剤を取り除く
- 「薬包紙」の使用頻度は減ってきた
- 「薬価本」には薬の薬価が記載されている
- 「薬札」と書いて「ヤクサツ」と読む
- 「散薬分包機」は「Vマス」と「円盤」がメイン
- 薬局では「メートルグラス」で液体を測りとる
- 薬局の「はかり」は種類が豊富