脱カプとは脱カプセルの略

   

高齢などの理由で、錠剤やカプセルが飲めない場合や、胃ろうと言って胃に直接チューブを通して薬を送り込む場合に、医師の指示で薬を粉状にして調剤することがあります。錠剤は潰して粉状にするのですが、カプセルの場合はカプセルを開けて中に詰められている粉を出して調剤します。

このカプセルを開けて粉を出す作業を「脱カプ」といいます。脱カプは「脱カプセル」の略です。実際の現場では次のように使います。

  • 「この処方、全て粉砕指示なんですが、セルベックスは脱カプで良いですか?」
  • 「セルベックスは細粒があるんだから脱カプせずに問い合わせて細粒に変えてもらってください。」

カプセルの多くは、コーティングなども中の顆粒にしている場合が多く、粉砕すると顆粒が壊れてしまい薬の効果が弱くなってしまったり、作用する時間が変わってしまうものがあります。

そのため、カプセルを粉にして調剤する場合は基本的に脱カプを行い、調剤薬局などではカプセルを潰すことはありません。

現場の薬剤師の脱カプ具体例

しかし、以前働いていた慢性期の病院では、ほとんどの患者が粉砕指示であまりに量が多いため、カプセルも錠剤と一緒に粉砕し、ふるいでふるってカプセルの殻を除いて調剤していました。

また10年ほど前に抗インフルエンザ薬のタミフルが発売された際、あまりに処方数が多くて小児用のタミフルドライシロップがメーカーでも欠品してしまったため、成人用のタミフルカプセルを脱カプして小児容量に調節して調剤したこともありました。ただしやはり苦味が強い薬剤をカプセルに詰めて飲みやすくしているので、脱カプして作った散剤は飲めない子供が多くいました。

先ほどのタミフルの例は、医師からの強い希望と代替品がないという理由で行った非常に珍しい例です。カプセルには、苦味を抑えるためや光や熱に弱い薬剤を外部の刺激から守るためなど薬によって様々な役割があります。

発売されている薬剤の剤形を強制的に変えて調剤するというのは、どうしても何かしらの不利益が出てしまいます。そのためできるだけ脱カプを行わなくても良いように同成分で粉状の製剤がある場合や、同系統の薬剤に変更可能な場合は、医師に連絡して変更してもらいます。

また軟カプセルと呼ばれるカプセルの中に油状の薬剤が詰められているカプセルや、カプセルを開けることで薬の効果が著しく弱まってしまう場合には開けることができないので、やはり問い合わせて医師に変更してもらいます。

代替薬がなく脱カプを行った場合には、遮光保存や高温を避けた保存をするよう、患者に指示したり、苦味によって薬が飲めなかったなどということがなかったかどうか次回来局時にチェックする必要があります。

   

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