「一包化(ワンドーズ)(パック)」で薬をまとめる
薬をPTPのまま渡すことに問題がある場合、一回分ずつに袋詰めすることを「一包化」といいます。薬局によっては「ワンドーズ」とか「パック」などという言い方をするところもあります。
一包化は、次のような患者さんに使われることがあります。
- 薬がたくさん処方されていて飲み忘れてしまう。
- 薬がたくさんで飲み間違えてしまう。
- PTPが開けられない。
- 自分で薬の管理ができない(精神科や心療内科の患者さんに多い)
次に、実際の現場ではこれらの言葉を次のような場面で使用することがあります。
- 「この患者さんの薬を一包化しておいてください。」
- 「全部まとめて一包化で良いですか?」
- 「眠剤は患者さんが調節するのでヒートのままで良いです。他の薬は一包化でお願いします。」
ワンドーズやパックでも同じように使います。
一包化する方法
一包化する時は粉薬をまく機械を使用します。粉薬をまく機械は「分包機」というのですが、上部にマス目状の錠剤を入れる場所があり、ここに一回分ずつPTPから取り出して入れていきます。全て入れ終わった後にスタートボタンを押すと一回分ずつ粉薬と同じ袋に入れられて出てきます。
一包化が多い店舗では、自動分包機があることもあります。カセットにPTPから出した薬を入れ、自動分包機についているパソコンに処方を入力すると、その処方通りに自動で一包化されます。
最近では分包機に印字機能がついているものがあり、印字機能がついている分包機では朝食後、夕食後などの服用時点を袋に印字することができますが、古い分包機ではできません。そのため袋に服用時点ごとに決まった色をマジックでつけて患者に渡しています。
在宅医療でも一包化することが多い
最近、在宅業務を行っている薬局が増えていますが、在宅で渡す場合も一包化して渡すことがほとんどです。また通常受け取った処方箋では日数の違いなどの問題があるため、違う病院の処方箋をまとめて一包化することは滅多にないのですが、在宅業務の場合は、医師や介護施設からの要望で違う病院間の日数が異なる処方を一包化することも増えてきています。
また病院では基本的には全ての薬を一包化して渡しています。病院では、粉薬と錠剤が一緒に処方されている場合には錠剤は一包化して錠剤を一包化した袋にテープやホッチキスで粉薬の袋をつけるのですが、どうしても飲めない場合には粉薬と錠剤を一緒に一包化することもあります。院外の調剤薬局では特別な要望がない限り粉薬と錠剤を一緒に一包化することはほとんどありません。
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